看板を出す前に
個人で事業を始めるときの開業届、青色申告と白色申告、インボイス制度。
開業届は、いつ、どこに出す?
事業を始めたときに出す紙は「個人事業の開業・廃業等届出書」。出す先は税務署です。
- 届出書の名前は「個人事業の開業届出書(開業・廃業等届出書)」。
- 提出先は所轄の税務署。
- 期限は、事業を始めた日の属する年分の確定申告期限まで。
先に結論
事業を始めたときに出す紙は、「個人事業の開業届出書(開業・廃業等届出書)」です。提出先は所轄の税務署で、期限は事業を始めた日の属する年分の確定申告期限までです。
提出先は所轄の税務署。期限は、事業を始めた日の属する年分の確定申告期限まで。
どんなときに出す届出か
国税庁の案内では、次のような場面で届出が要るとされています。
- 新たに事業を始めたとき
- 事業所を新設・増設・移転・廃止したとき
- 事業をやめたとき
同じ様式が、開業だけでなく、事業所の変更や廃業の場面でも使われます。
提出先と期限
提出先は、所轄の税務署です。どの税務署が所轄かは、国税庁の案内で自分の場合を確かめてください。
期限は、事業を始めた日の属する年分の確定申告期限までです。
都道府県などへの届出
都道府県税事務所などへ、別の届出が必要な場合があると案内されています。市区町村への手続が要るかどうかも含めて、各窓口に問い合わせてください。
確かめること
- 事業を始めた日を、自分で整理したか
- 提出先の税務署を、国税庁の案内で確かめたか
- 都道府県税事務所・市区町村への届出が要るか、各窓口に問い合わせたか
- 様式は、国税庁の最新のものを使っているか
この説明は仕組みの紹介で、個別の手続や税についての助言ではありません。不明な点は、税務署か税理士に相談してください。
青色申告と白色申告は、何が違う?
青色申告は事前の承認申請が要る代わりに、決まった記帳と控除の区分があります。
- 承認申請の期限は原則、青色で申告する年の3月15日まで。
- 青色申告特別控除は最高65万円・55万円・10万円の3段階で、要件によって分かれる。
- 帳簿の保存は原則7年(請求書・見積書などは5年)。
先に結論
青色申告は、事前に承認を受けるための申請が要ります。その代わりに、決まった方法での記帳や、特別控除の区分などが定められています。
青色申告は事前の承認申請が要る。特別控除は最高65万円・55万円・10万円の3段階。
承認申請の期限
承認申請の期限は、原則として青色で申告したい年の3月15日までです。
その年の1月16日以後に新しく開業した場合は、業務を始めた日から2か月以内が期限になります。
特別控除の3段階
青色申告特別控除の最高額は、要件によって次の3段階に分かれます。「最高」の額で、どの区分になるかは、帳簿のつけ方と提出の方法で決まります。
| 最高65万円 | 正規の簿記で記帳し、貸借対照表・損益計算書を確定申告期限までに添付して提出したうえで、電子帳簿保存またはe-Taxによる電子申告を行う場合。令和4年分以後は、仕訳帳・総勘定元帳を優良な電子帳簿の要件で保存し、所定の届出書を提出することも必要です(既に要件を満たす場合を除く)。 |
|---|---|
| 最高55万円 | 正規の簿記による記帳と、期限内の書類の添付・提出を満たし、電子帳簿保存・e-Taxの要件は満たさない場合。 |
| 最高10万円 | 上記以外の青色申告者。 |
還付申告の場合も、55万円・65万円の控除を受けるには、確定申告期限(翌年3月15日)までに書類を添付・提出する必要があります。
帳簿の保存
帳簿の保存期間は、原則7年です。請求書・見積書などの一部は5年とされています。
確かめること
- 開業した日が「1月15日まで」か「1月16日以後」かを確かめたか
- 承認申請書を、いつまでに出すかを手帳に書いたか
- 自分の帳簿のつけ方と、控除区分の要件を国税庁のページで照らしたか
- 65万円の区分に、電子申告や電子帳簿の要件が必要なことを確かめたか
白色申告の記帳や保存の決まりは、このページでは扱っていません。国税庁の白色申告の案内で確かめてください。この説明は仕組みの紹介で、どの申告方法を選ぶかの助言ではありません。
インボイス制度で、何が変わる?
インボイスは、買い手が仕入税額控除を受けるための要件です。2割特例の対象期間は過ぎています。
- 適格請求書を出せるのは、登録を受けた適格請求書発行事業者だけ。
- 登録しない相手からの仕入れは、原則として買い手の仕入税額控除ができない。経過措置で一定割合を控除できる期間がある(2023年10月1日〜2031年9月30日)。
- 2割特例の対象は、2026年9月30日を含む課税期間まで。
先に結論
インボイス制度は、2023年10月1日に始まりました。適格請求書(インボイス)を出せるのは、税務署長の登録を受けた事業者だけです。買い手は、記載事項を満たした帳簿と適格請求書などを保存することで、仕入税額控除を受けられます。
適格請求書を出せるのは、登録を受けた事業者だけ。
登録と登録番号
登録は、税務署長への申請で行います。審査のあと登録番号が通知され、国税庁のサイトで公表されます。
登録番号は「T」に続けて13桁の数字です。法人番号のある課税事業者の場合は、「T」に法人番号が続く形になります。
買い手側の経過措置
登録しない事業者(免税事業者や消費者など)からの仕入れは、原則として仕入税額控除ができません。ただし、経過措置があります。
| 制度の開始 | 2023年10月1日 |
|---|---|
| 経過措置の期間 | 2023年10月1日〜2031年9月30日。税額の一定割合を控除できます。割合は80%・70%・50%の段階があります。どの期間が何%かは、国税庁の専用ページで確かめてください。 |
| 年間支払の上限 | 2024年10月1日以後に始まる期間は、登録しない相手への年間支払が10億円を超えると適用外です。2026年10月1日以後に始まる期間は1億円です。 |
2割特例(過去の経過措置)
免税事業者が登録して課税事業者になった場合、納税額を売上税額の2割にできる特例がありました。対象は、2023年10月1日〜2026年9月30日を含む課税期間です。
確かめること
- 取引先がインボイスを求めるかどうかを、取引先に確かめたか
- 登録すると課税事業者になる点を理解し、国税庁の登録手続のページを読んだか
- 相手の登録番号を、国税庁の公表サイトで確認できるか
- 経過措置の割合と期間を、国税庁の専用ページで確かめたか
この説明は仕組みの紹介で、個別の税の判断や登録の助言ではありません。窓口は税務署で、制度の案内は国税庁のページにあります。
体験談や口コミではなく、法令などの公開情報と一般的な進め方をもとに書いています。サービスの内容は変わることがあるので、申込みの前に各社の公式ページで確かめてください。