ケア
お子さんと過ごす日に、そして、あなたのこと
治すのではなく、整える。まず整えるのは「させること」ではなく、体と、時間と、場所のほうです。そして、お子さんのことを考え続けているあなたが、少しだけ息をつける言葉も置いておきます。

お子さんと過ごす日に(小学生・中学生)
家で過ごす日が続くと、何をさせればいいのかが気になります。でも、まず整えるのは「させること」ではなく、体と、時間と、場所のほうです。作業療法の考え方でいうと、環境を整えて、本人の活動が自然に起きるのを待つ、ということになります。
朝と眠り
起きる時間だけは、ゆるく決めておきます。カーテンを開けて光を入れる。「行く・行かない」の話は、起きてからで大丈夫です。夜、眠れているかを、いちばん大事に見てください。
朝が崩れると、一日が崩れます。逆に、朝だけ整えば、あとは崩れていても大丈夫な日が多いようです。体を動かす時間
学校がない日ほど、体が動きません。散歩、買い物の荷物持ち、公園、自転車。短くて構いません。体が動いた日は、夜が来ます。
「運動しなさい」ではなく、用事に混ぜるのがコツです。牛乳を買いに行く、犬を散歩させる。手を動かす時間
料理、工作、絵、ブロック、プラモデル、編み物。手を使っている時間は、頭が休んでいる時間です。出来ばえは評価しなくて大丈夫です。
できれば、親も横で自分の手作業をしてください。並んで、別々のことをする時間が、いちばん話が出やすいです。感覚の負担を減らす
音・光・においが強い場所は、それだけで疲れます。家の中に「静かな一角」をひとつ作ってみてください。触られるのが苦手なお子さんには、声をかけてから触る。服のタグや靴下の縫い目のような小さな不快も、積み重なると大きいです。
学校がつらい理由のいくつかは、教室の音や光、人との距離のような「感覚の負担」であることがあります。家で楽になる条件が見つかると、学校に伝える材料になります。学校の話をしない時間
一日のなかに、「学校」という言葉が出ない時間を作ってみてください。夕食では学校の話をしない、と決めてもいいと思います。
話したくなったら、お子さんのほうから出てきます。そのときは、聞くだけで大丈夫です。家の中の役割をひとつ
「これはあなたの仕事」を、ひとつだけ。洗濯物をたたむ、お風呂を洗う、植物に水をやる。役割は、居場所になります。
できたかどうかを毎日確認しなくて大丈夫です。役割が「ある」ことが大事で、「できた」ことではありません。学校以外の人とのつながり
学童、習い事、親戚、近所の人、オンラインのゲーム仲間。学校以外に「人」がいることを、なくさないでください。
習い事は、学校とは別の居場所になります。少人数・個人レッスン・体験のある教室から。そして、あなたのこと
自分のことは後でいい、いまはこの子のことを——そう思っている方がほとんどだと思います。それでいいのです。ここは、何かをしてくださいという節ではありません。お子さんのことを考え続けているあなたが、少しだけ息をつける言葉を置いておきます。
自分のことは後でいい、と思っていること
それが自然だと思います。お子さんのことで頭がいっぱいなのは、それだけお子さんを見ている、ということです。ただ、考え続けている頭は、少し休むと、同じことが違って見えることがあります。
休むために何かをする必要はありません。「いま自分は休んでいないな」と気づくだけで、ひとつ進んでいます。誰かに話すこと
話す相手は、答えをくれる人でなくて構いません。聞いてくれる人がいるだけで、頭の中の言葉が少し整理されます。学校の中にも外にも、親の話を聞くための人がいます。
「私だけで話したいのですが」と言って大丈夫です。スクールカウンセラーは、そのために保護者の時間を持っています。朝のこと
毎朝、行く・行かないで向き合っていると、一日の力を朝で使い切ってしまいます。前の晩に「明日はこうしよう」と決めておく、という方法もあります。決めたことと違う朝になっても、それは失敗ではありません。
朝が少し軽くなるだけで、昼と夜が変わります。仕事のこと
職場にどこまで話すか、急な朝にどうするか。先に少しだけ考えておくと、その朝に慌てずにすみます。
言い方は「子どもの体調のことで、しばらく朝が読めなくて」で足ります。少しだけ、考える時間
短くて構いません。お茶を一杯飲む間、外の空気を吸う間。その時間に何かを決める必要はありません。少し考える時間があると、次のひとつが楽に見えてくることがあります。
お子さんが家にいると、取りにくい時間です。だから、取れた日は、それだけで十分です。きょうだいのこと
目が向いていない、と感じているかもしれません。「あなたのことも見ているよ」と言葉にするだけで、伝わることがあります。
短い時間で構いません。疲れがとれないとき
眠れない、食べられないが続くときは、それはもう「がんばりが足りない」という話ではなく、体の話です。親のための相談先があります。精神保健福祉センター(都道府県・政令市の、大人のこころの相談窓口)、かかりつけの先生、市区町村の子ども家庭の窓口。
「子どもの相談」の窓口で「親の私も疲れています」と言って大丈夫です。窓口は、そのために開いています。「いつまで」を決めないこと
いつまで続くのかは、誰にも分かりません。分からないままでいい、と決めておくと、少し楽になります。見通しは、学校や相談先と一緒に、その都度立て直せます。
焦らずまいりましょう。園を休む日に
園を休む日が続くと、何をさせればいいのかが気になります。でも、まず整えるのは「させること」ではなく、体と、時間と、場所のほうです。
朝と眠り
起きる時間と寝る時間だけは、ゆるく決めておきます。カーテンを開けて光を入れる。夜、眠れているかを、いちばん大事に見てください。
朝が崩れると、一日が崩れます。朝だけ整えば、あとは崩れていても大丈夫な日が多いようです。体を動かす時間
公園、散歩、買い物、雨の日は布団の山。短くて構いません。体が動いた日は、夜が来ます。
用事に混ぜるのがコツです。牛乳を買いに行く、ポストまで手紙を出しに行く。手を動かす時間
粘土、お絵かき、ブロック、水遊び、料理の手伝い。手を使っている時間は、気持ちが落ち着く時間です。出来ばえは評価しなくて大丈夫です。
親も横で自分の手作業をしてください。並んで、別々のことをする時間が、いちばん穏やかです。感覚の負担を減らす
音・光・におい・触られること。園は感覚の刺激が多い場所です。家に「静かな一角」をひとつ作る。服のタグや靴下の縫い目、髪を洗われること、大きな音。小さな不快が積み重なっていることがあります。
家で楽になる条件が見つかると、園に伝える材料になります。「音が苦手なようです」と一言あるだけで、園の対応が変わることがあります。園の話をしない時間
一日のなかに、「園」という言葉が出ない時間を作ってみてください。
話したくなったら、お子さんのほうから出てきます。小さな役割をひとつ
「これはあなたの仕事」を、ひとつだけ。テーブルを拭く、靴をそろえる、植物に水をやる。役割は、居場所になります。
できたかどうかを毎日確認しなくて大丈夫です。園以外の人とのつながり
親戚、近所の人、子育てひろば、親子で入れる習い事。園以外に「人」がいることを、なくさないでください。
親子で入れる教室は、親の気分転換にもなります。